四万十川流域の文化的景観 下流域の生業と流通・往来
しまんとがわりゅういきのぶんかてきけいかん かりゅういきのせいぎょうとりゅうつうおうらい
文化的景観の紹介
四万十川流域の文化的景観は、高知県内の流域5市町が広域連携して取り組みを進め、河川全域が重要文化的景観に選定されています。
四万十川は津野町不入山(いらずやま)を源流点として196kmを蛇行し、四万十市下田で太平洋へそそぎます。上流・中流・下流毎に地形や気候に応じた土地利用や川との関わりが独自の景観を形成し、四万十川を介して一体的な繋がりを紡いでいます。
その流域の河口部に位置するのが四万十市です。市内における四万十川流域の文化的景観は、「下流域の生業と流通往来」が示すとおり、豊かな生態系を誇る汽水域を中心とした漁労や、川を使った物資の流通を基軸に形成された景観で構成されています。
古来より人々は川を使って人や物を運び、豊かな川の恵みに支えられて漁を行ってきました。その一方で、時として氾濫し暮らしを脅かす川を上手くいなしてきました。流域に架橋されている沈下橋や増水の記憶を伝える洪水碑、川の氾濫に備えた家の石積などはそのような川との付き合い方を示しています。
四万十川の水量を支えるのは高知の豊かな山林です。支流黒尊川流域の山林も、森林資源としてだけでなく、四万十川に対する水源涵養の役割を果たしています。四万十川と黒尊川の合流点に立地する口屋内地区は支流と本流、中流と下流をつなぐ流通往来の結節点としての役割を果たし、森林軌道や沈下橋など森林資源の輸送の増大に伴って発展した構造物が多く見られます。
四万十川を介した流通往来は、河口の町下田も大きく発展させました。下田は集積港として発達し、流域と関西圏とを結びつけた港湾で、水切り瓦を持つ豪商の家屋や川に向かって拡大する街区など特徴的な景観を今に伝えています。
基本情報
所在地 | 高知県四万十市 |
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選定年月日 | 平成21年2月12日 |
選定基準 | (三)用材林・防災林などの森林の利用に関する景観地(四)養殖いかだ・海苔ひびなどの漁ろうに関する景観地(五)ため池・水路・港などの水の利用に関する景観地(七)道・広場などの流通・往来に関する景観地選定基準の詳細はこちら |
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お問い合わせ情報
担当課 | 四万十市教育委員会 生涯学習課 社会教育振興係 |
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住所 | 〒787-0012 高知県四万十市右山五月町8-22 |
電話番号 | 0880-34-7311 |
アクセス | ○飛行機のアクセス:羽田空港から高知龍馬空港まで約1時間30分 ○鉄道のアクセス :高知駅から中村駅まで約2時間 ○自動車のアクセス:高知龍馬空港から四万十市まで約3時間 |