佐渡相川の鉱山及び鉱山町の文化的景観
さどあいかわのこうざんおよびこうざんまちのぶんかてきけいかん
文化的景観の紹介
相川は、標高約300メートルの山地から海成段丘を経て狭い海岸低地が続く地形上に位置します。17世紀初頭、相川で金銀鉱脈が発見され、急速に鉱山開発が進み、鉱山町が形成されました。慶長8年(1603)、佐渡代官に任じられた大久保長安は、上町台地の尾根線上に幹線道路を敷き、沿道に大工町など職業別の町立てをいった行いました。17世紀前半には海岸沿いの下町でも町立てが行われ、上町と下町とをつなぐ段丘崖に坂道や石段等が発達しました。
18世紀に金銀の産出量が激減すると、上町等に散在していた製錬関係施設が佐渡奉行所内に集約されました。他方で、商人の中には廻船業等で財を成す者も現れ、下町には蔵を伴う大規模な地割りの廻船問屋等が並びました。近代になって鉱山が三菱合資会社へ払い下げられ、上町には間口が広く通りに面して庭を有する社宅も出現しました。下町には相川町役場等の公的機関が立地し、行政機能ももつようになりました。
現在も上町は各町家が短冊状の地割りを継承しつつ、通りに面して平屋構造を持ち背後に段々と降りる吉野造りを成しています。下町は旧街道沿いに展開する近世以来の地割りを継承しつつ、海岸部を埋め立て佐渡市役所支所等が配置され、行政の中心となっています。当該文化的景観は、鉱山地区の生産機能、上町地区の居住・行政機能、下町地区の流通・行政機能が、金銀採掘の盛衰に伴い動的な関係を構築しつつ展開してきた相川の歴史的変遷を示す文化的景観地です。
基本情報
所在地 | 新潟県佐渡市相川水金町ほか |
---|---|
選定年月日 | 平成27年10月7日 |
選定基準 | (六)鉱山・採石場・工場群などの採掘・製造に関する景観地(七)道・広場などの流通・往来に関する景観地(八)垣根・屋敷林などの居住に関する景観地選定基準の詳細はこちら |
地図
フォトギャラリー
お問い合わせ情報
担当課 | 佐渡市産業観光部世界遺産推進課調査係 |
---|---|
住所 | 〒952-1292 新潟県佐渡市千種232 |
電話番号 | 0259-63-5136 |
関連サイトURL | http://www.city.sado.niigata.jp/z_ot/cultural_property/property_c/2000/2001-02.shtml |
アクセス | ①佐渡汽船・新潟港 ~(ジェットフォイル65分、カーフェリー150分)~両津港 ~ (路線バス・本線相川行 約60分)~ 佐渡市相川支所バス停 ②佐渡汽船・直江津港~(高速カーフェリー100分)~小木港~(路線バス・小木線佐和田行 約60分)~ 佐和田バスステーション~(路線バス・本線相川行 約20分)~佐渡市相川支所バス停~ |