勝沼のブドウ畑とワイナリー群(仮)
かつぬまのぶどうばたけとわいなりーぐん
文化的景観の紹介
甲州市勝沼地域のブドウ栽培の発祥については古刹・大善寺(本堂・国宝指定)を開創した僧行基に由来する説話があり、勝沼地域の歴史と深く関わってきました。
江戸中期に山側の傾斜地などで行われていたブドウ栽培は、明治期から昭和期にかけて勝沼全域にひろがりました。ワイン産業は近代化に伴い推奨され、明治10年には日本で初めての民間のワイン醸造会社が勝沼地域に設立されています。
ブドウ畑の風景がひろがりみせていった背景には、高度経済成長期の果実需要の増大もありますが、ブドウの価格が下がったときにはブドウ栽培者が組合を作ってワイン醸造を自らの手で行い、ブドウの価格回復を図ったこともありました。また、勝沼地域では「葡萄酒愛飲運動」が始まり、「一升瓶の葡萄酒を湯呑茶碗で飲む」という特有の文化が生まれるなど、ワインは人々の生活に溶け込んでいきました。
現在、勝沼地域には約140種類のブドウが栽培される広大な畑の中に点在する30社のワイナリーがあり、四季折々の表情をみせるブドウ畑を眺めながら、ブドウの品種、醸造元や醸造年の違いにより多彩な味わいをみせるワインを楽しむことができます。なかでも、日本最古のブドウの品種である「甲州種」でつくられたワインは、近年醸造家の努力により海外にも輸出され、高い評価を得ています。
江戸時代から脈々と続いてきたブドウ栽培と明治期に誕生したワイン産業は、切り離せない関係としてともに歩みながら、勝沼地域を日本で最も有名なブドウとワインの産地へと発展させるとともに、勝沼地域にしかみられない農村景観を育んできました。
基本情報
所在地 | 山梨県甲州市 |
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選定年月日 | 取組中 |
地図
フォトギャラリー
お問い合わせ情報
担当課 | 甲州市教育委員会 文化財課 歴史まちづくり担当 |
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住所 | 〒404-8501 山梨県甲州市塩山上於曽1085-1 |
電話番号 | 0553-32-5076 |
関連サイトURL | http://www.city.koshu.yamanashi.jp/rekisi_bunka/ |
アクセス | お車:中央自動車道勝沼ICから国道20号線を大月方面へ、「柏尾」交差点を左折 、「史跡勝沼氏館跡」周辺 バス:JR中央線勝沼ぶどう郷駅から「上町」下車(勝沼地域バスぶどうコース) |